クリニックの診察室ではなくて、患者さんの生活の場に医師が訪問して行う診療にはふたつの形があります。
① 急に具合が悪くなったときに連絡をいただいて訪問し診療をする ・・・・ 往診
② 定期的に訪問して診療する ・・・ 訪問診療
当院は、②の訪問診療に力をいれています。
訪問診療が必要な患者さんとは「通院が困難な患者さん」です。
・足腰が悪く、歩いて通院ができない。
・容体が重く、通院が心身に大きな負担である。
これらの患者さん以外でも
・認知症等で通院ができない、患者さんご本人が通院を理解しない、などが適応となります。
また、様々な病態の患者さんが、人生の最期を病院ではなく住み慣れた生活の場で迎えたいと考えられた時、それを全力でサポートします。
死は特別なイベントではありますが、その方の人生の一部分です。その最期の時間が心地よい生活の中から不自然に切り離されずにすむことは、
ご本人にとっても、周囲の方々にとっても、より望ましいことが多いように思います。
そして、一番大切にしていることは、患者さんとその周囲の方の「迷い」も引き受けたいということです。
病床においては、病態が重くなればなるほど決めなければならないことは多くなります。今日、患者さんにとって最善のことを選択したとしても
明日には、気持ちが揺らぐかもしれません。それを当然のこととして、共に傍らに在りたいと考えています。
そんな考えをもとに
我々は、訪問診療をお引き受けしている患者さんには、途切れなく安心して過ごせるよう、24時間365日対応します。